(1)海外ETFと日本市場
海外ETFと国内ETFは市場規模が異なりますが、海外市場を対象にしたETFが増えるのかどうかで、投資家が得られる投資機会が大きく変わります。
東京証券取引所で、中国株や韓国株のETFが上場しましたが、ETFのメリットを考えると新興国の成長を取り込むことが日本は難しかったことが分かります。
(2)ETFのメリットと新興国の成長
ETFのメリットは、株式市場を対象にしたものであれば、株式指数を構成する銘柄に幅広く投資を行います。ETFを購入することで、個人投資家が株式の個別銘柄を全て保有したのと同じメリットを享受することができるため、リスク分散の効果を得られます。
ETFは通常の投資信託やファンドと異なり、証券市場に上場していますのでリアルタイムに売買することができます。ETFがあることで、流動性の高い金融商品を、リスクを限定しながら得ることができます。
海外ではETF市場が拡大を続けており、多種多様な金融商品に投資機会があるため、投資家にとっては大きなメリットがあります。新興国の株式市場を対象としたETFを購入していれば、個別銘柄にリスクが偏らずに、新興国の株式市場成長の恩恵を得ることができます。
(3)ETFの日本市場と世界市場規模の推移
- 2001 米国88.4 欧州5.7 日本6.6 アジア(除く日本)3.7
- 2002 米国106.3 欧州10.7 日本21.0 アジア(除く日本)3.8
- 2003 米国156.8 欧州20.4 日本27.6 アジア(除く日本)6.6
- 2004 米国236.6 欧州34.7 日本30.3 アジア(除く日本)8.6
- 2005 米国313.8 欧州56.0 日本31.8 アジア(除く日本)10.5
- 2006 米国432.7 欧州91.8 日本34.6 アジア(除く日本)18.1
- 2007 米国621.2 欧州133.4 日本34.2 アジア(除く日本)27.1
- 2008 米国542.4 欧州149.6 日本27.7 アジア(除く日本)24.3
- 2009 米国793.6 欧州242.6 日本24.9 アジア(除く日本)39.3
- 2010 米国1,011.8 欧州315.3 日本32.6 アジア(除く日本)56.1
- 2011 米国1,079.9 欧州327.6 日本36.4 アジア(除く日本)61.5
- 2011年は10月末(単位:10億米ドル)
(4)日本のETF市場は潜在的に成長力がある
- 日本ETF市場推移 66億ドルから364億ドル 5.52倍
- 米国ETF市場推移 884億ドルから1兆799億ドル 12.22倍
- 欧州ETF市場推移 57億ドルから3276億ドル 57.47倍
- アジア(除く日本)ETF市場推移 37億ドルから615億ドル 8.51倍
日本のETF市場規模の推移を見ると、ETF市場の育成は相対的に見て失敗していると言えますね。ETFなど金融商品の市場規模が拡大しているということは、投資家によりよい投資機会を提供していることになりますので、国富を増やすことに繋がります。
ETF投資家の人数は36万人を超えており、日本の投資家にとってETFに対して、金融商品としての抵抗がなくなってきていることが予想できます。ETFの種類が増加すれば、金融商品として投資残高が増えていくと思います。
ETF日本市場規模の推移は、他国に比べて資産残高の伸びが劣っていますが、変化があるようです。ETFの魅力は指数に連動しているため、金ETF現物の下落などの影響を受けますが、投資機会の提供を貴金属などにも広げていることです。
日本の投資家は潤沢な個人資産を保有していますので、ETF市場の拡大は投資機会の提供と同時に、資金の供給元として金融市場が厚みを増すことに貢献しそうですね。
ETF投資家の人数は36万人を超えており、日本の投資家にとってETFに対して、金融商品としての抵抗がなくなってきていることが予想できます。ETFの種類が増加すれば、金融商品として投資残高が増えていくと思います。
(5)ETF日本市場の動向と今後
ETF日本市場規模の推移は、他国に比べて資産残高の伸びが劣っていますが、変化があるようです。ETFの魅力は指数に連動しているため、金ETF現物の下落などの影響を受けますが、投資機会の提供を貴金属などにも広げていることです。
日本の投資家は潤沢な個人資産を保有していますので、ETF市場の拡大は投資機会の提供と同時に、資金の供給元として金融市場が厚みを増すことに貢献しそうですね。
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